普通国債の種類について

普通国債の種類
日本の財政は、1970年代以前から歳出が税収を上回る赤字の状態が続いていたのですが、それでもバブル期までは税収も右肩上がりで伸びていましたので、毎年の借金は今と比べますと非常に低い水準に留まっていました。




しかしバブル崩壊以降は、歳出は右肩上がりが続いていたにもかかわらず、税収は1990年をピークに右肩下がりの状況が続き、歳出と税収との差は広がる一方で、ここ数年、その差(赤字分)を埋めるために国債が以前にも増して大量に発行されるようになりました。

国債の種類について説明します。

(1) 建設国債

財政法第4条第1項は、「国の歳出は原則として国債又は借入金以外の歳入をもって賄うこと」と規定していますが、一方で、ただし書きにより公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、例外的に国債発行又は借入金により調達することを認めています。

この財政法第4条第1項ただし書きに基づいて発行される国債は「建設国債」と呼ばれています。

この建設国債は、国会の議決を経た金額の範囲内で発行できるとされており、その発行限度額は、一般会計予算総則に計上されています。

また、公共事業費の範囲についても国会の議決を経る必要があり、同じく一般会計予算総則に規定されています(財政法第4条第3項)。

この限度額の議決を経ようとする時に合わせて、その参考として、年度別の償還予定額を示し、償還方法・償還期限を明らかにする償還計画表を国会に提出することとされています(財政法第4条第2項)。

(2) 特例国債

建設国債を発行しても、なお歳入が不足すると見込まれる場合には、政府は公共事業費以外の歳出に充てる資金を調達することを目的として、特別の法律(平成23年度予算を例に取れば、「平成23年度における公債の発行の特例に関する法律」)によって国債を発行することがあります。

通常、これらの国債は「特例国債」と呼ばれますが、その性質から「赤字国債」と呼ばれることもあります。

特例国債は、建設国債と同様に国会の議決を経た金額の範囲内で発行できることとされ、一般会計予算総則にその発行限度額が計上されています。

また、その参考として、国会での審議の際には建設国債と同様に、償還計画表を提出することになっています。

(3) 復興債

復興債については、「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」に基づき、平成23~27年度までに実施する東日本大震災からの復旧・復興事業に必要な財源を確保するために、各年度の予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で発行されます。

その償還については、他の公債とは明確に区別され、毎年度見込まれる政府保有株式の処分収入や復興特別税の収入を順次償還に充て、平成49年度までの間に償還することとしています。

普通国債については、60 年償還ルール等に基づいて償還額の一部を借り換えるための資金を調達するために借換債が発行されます。

借換債は国債整理基金特別会計において発行され、その発行収入は同特別会計の歳入の一部となります。

借換債の発行に当たっては、その発行限度額について国会の議決を経る必要はありませんが、これは、建設国債や特例国債のような新規財源債と異なり、債務残高の増加をもたらさないという借換債の性格に基づくものです。

以上が普通国債と呼ばれる国債であり、この他に国債には、財源が主として財政融資の貸付先からの回収金によって賄われる財政投融資特別会計国債(財投債)や、出資・拠出国債、交付国債及び日本高速道路保有・債務返済機構債券承継国債があります。


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