アメリカで18年ぶりに政府機関の一部が閉鎖される事態になる恐れ

米政府機関一部閉鎖
アメリカで、来月以降の予算が成立せずに政府機関が閉鎖されるという事態が迫るなか、野党、共和党が多数を占める議会下院は、上院が可決した暫定予算案は受け入れられないとして独自の修正案を可決しました。




ただ、オバマ大統領、与党ともに修正案を拒否する方針で、予算成立の見込みが立たないまま政府機関の閉鎖が現実味を帯びています。

アメリカ議会では、来月1日から始まる新たな年度の予算がまだ成立しておらず、このままでは、およそ18年ぶりに政府機関の一部が閉鎖される事態になります。

予算が成立していないのは、野党、共和党がオバマ政権が推進している医療保険制度改革の延期を狙って、予算案に関連する支出を含めることを認めず、与党、民主党と対立しているためです。

9月30日の予算成立の期限が迫るなか、9月27日、民主党が多数を占める議会上院は、医療保険制度改革に関連する支出を盛り込んだ暫定予算案を可決して、下院に受け入れを迫りました。

しかし、下院では共和党が受け入れを拒み、代わりに医療保険制度改革の実施を1年延期することを盛り込んだ独自の修正案を9月29日未明に可決しました。

修正案は再び上院に送られますが、与党、民主党が認める可能性は低く、オバマ大統領も拒否権を行使すると発表し、暫定予算が成立する見通しは立っていません。

このため、議員の中にも政府機関の閉鎖が現実味を帯びているという厳しい見方が出ています。

1995年-1996年の際には、下院議長ニュート・ギングリッチ率いる共和党と、民主党クリントン政権との予算をめぐる党派対立の高まり(均衡財政や福祉削減など)と国債上限引き上げ問題が同時に発生していました。

議会両院の多数党を占めていた共和党は歳出法案(予算法案)と債務上限引き上げ法案(国債発行法案)を阻止することでクリントン政権から妥協を引き出そうとしたものの、クリントン政権が容易に屈せず対立が長引き政府閉鎖が発生しました。

ビル・クリントン政権期の1995年から1996年にかけての米国の政府閉鎖の際には368の国立公園、国立美術館、博物館、科学館などが閉鎖されました。

またパスポートの発給が停止し20万人に影響が出ました。

毒物処理機関が閉鎖されました。

また社会保障給付や恩給が停止されました。

重要な政府機関の閉鎖は回避され、航空交通管制や郵便など重要な機関は閉鎖されませんでした。

【関連記事】

「債務上限引き上げ不成立なら米経済と世界経済が深刻な事態に」

「無策ならアメリカの公的債務は2038年までにGDP比190%に達する」

「米国の借り入れ能力が枯渇するまであと数週間しかない」


カテゴリー: 米国経済 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。