ルー米財務長官が2月下旬のデフォルトの可能性警告、債務上限引き上げ促す

ジェイコブ・ルー米財務長官
ジェイコブ・ルー米財務長官は1月22日、議会が2月末までに債務上限の引き上げか凍結に動かなければ、その時点で政府の借り入れ能力は尽きるとの見通しを明らかにしました。




2月末は、ルー米財務長官が以前公表した控えめな方の予想期限に一致します。

オバマ政権はこれまで財務省が特別措置を講じることで3月上旬まで借り入れを続けることができるとの見方を示していました。

ルー米財務長官は、財務省の最新の予想期限を記した議会宛ての書簡で、「この見通しはもともと変わりやすいものではあるが、緊急措置を長期間維持するような合理的筋書きは見込めない」と述べました。

議会は昨年10月、政府の債務上限を2014年2月7日まで凍結することを承認しました。

債務上限凍結が失効した後も、財務省は緊急措置を用いて資金の借り入れを継続することができます。

ルー長官は12月、議会に対し、こうした措置は2月末か3月初めに全て使い果たすと伝えました。

ルー長官の1月22日付書簡によりますと、新たな資料で、政府の選択肢が2月末に尽きる可能性が高いことが明らかになったといいます。

ルー長官は議会に対し、できるだけ早く、「そして必ず2月末よりも前に」債務上限について行動を起こすよう求めました。

政府にはこれまでほど柔軟性がないと述べ、その理由として、2月には多額の税還付があるため、不透明感が高まるほか、借り入れ能力を長く維持させるために使える手元現金も減るからだと説明しました。

債務上限をめぐる与野党間の攻防が展開されたのは直近で2011年度後半と2013年度後半ですが、当時の財務省は現金を備蓄したり決定を延期したりする力が現在よりも強いものでした。

議会では債務上限への対応をめぐる議論が休止していていましたが、ルー長官の書簡をきっかけに息を吹き返す可能性があります。

民主、共和両党は、正確な妥結期限がいつなのか当惑を見せています。

両党はこの数年、債務上限の延長や凍結にあたって期限ぎりぎりまで交渉を続けることが再三ありました。

特に税制や歳出政策などをめぐり広く議論が巻き起こっている中では、これは依然として政治的に不評な策だからです。

一部の共和党議員は、来週のオバマ大統領の一般教書演説が終わった後に、債務上限にどう対応するかについての交渉戦略を話し合って決めるつもりだと述べています。

議会が2月末までに債務上限の引き上げか凍結に動かない場合に状況がどうなるかは定かではありません。

おそらく、財務省の手元にある現金を使うことで、一定の期間は政府の債務返済が滞ることはないでしょう。

しかし、この資金は長くは持たず、数日か数週間で尽きるとみられ、そうなればホワイトハウスは、一部の支払いを延期したり優先したりするなど、もっと思い切った手段を講じるかどうか決定せざるを得なくなります。

米政府の債務残高は1月17時点で17兆2250億ドル(約1803兆円)。

政府は財政赤字を抱え、歳出が歳入を上回っているため、債務水準は上昇し続けています。

債務上限引き上げをめぐる議会対立は、これまでもたびたび金融市場の波乱要因となってきました。

2011年には格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が米国債の格付けを引き下げ、昨年10月もデフォルト懸念で金融市場が不安定化した経緯があります。


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