ウクライナ通貨フリブナが急速に下落。ウクライナ国立銀行は綱渡り状態

ウクライナ
ウクライナ通貨フリブナが、銀行間の活発な取引の中で、急速に下落しています。 

通貨フリブナは、ウクライナ国立銀行(中央銀行)がこれまでしっかり管理してきましたが、最近数週間、売り圧力に見舞われています。




2月4日には、1ドル=8.78フリブナの高値に上昇しました。

これはフリブナからみれば1日で1%以上の下落で、近年にない安値に落ち込みました。

その後、フリブナはその日のうちに約8.75フリブナに反発しましたが、売り圧力は消えないままです。

これとは対象的に、トルコ・リラや南アフリカ共和国のランドなど他の幾つかの新興市場国通貨は、今年に入って軟調でしたが、2月4日は反発しました。

先月まで、フリブナの対ドル相場は8.20フリブナ近辺で持ちこたえていました。

トレーダーによれば、ウクライナ国立銀行は依然としてフリブナ買い支えのためドルを時々売却していますが、8.20フリブナ前後の水準に維持するのをやめました。

ウクライナ国立銀行はコメントの求めに応じませんでした。

ウクライナは過度に強いフリブナ相場水準を切り下げる必要と、国民の間でパニックを引き起こさないまま切り下げていく必要との狭間で綱渡り状態のようです。

何がドル買い・フリブナ売りの原因なのか明確ではありません。

首都キエフなどで反政府暴動が続いて10週目に入っている中で、外国人が現金を引き出しているのかもしれませんし、現地市民が手持ちのフリブナを売ってドルを買っているのかもしれません。

ウクライナ国立銀行は介入しているのですが、ドル需要が供給を上回っていて、それがフリブナを圧迫しています。

最大の懸念は、現地の人々が神経質になってフリブナから外貨に一斉に転換することです。

フリブナがもっと弱い通貨になれば、ウクライナの輸出が増加し、瀕死状態の経済が息を吹き返す助けになります。

また他の新興市場それぞれの通貨が最近下落しています。

これは、フリブナが強いままだと、ウクライナが国際競争で苦労することを意味します。

重要な貿易相手国であるロシアやトルコなど、他の通貨が大幅に下落しています。

このため、弱い通貨の必要が明確になり、背後での通貨調整の隠れ蓑になります。

しかし、地元ウクライナ企業とウクライナ政府は、返済しなければならないドル建ての債務がかなり大きく、フリブナが下落するにつれてそれだけ返済必要額が増えることになります。

多くのアナリストは、それまでフリブナ防衛を約束していたウクライナ国立銀行が今や市場の圧力をかわすのに十分な資金も意思も持っていないとみています。

ウクライナ国立銀行統計では、ウクライナの外貨など国際準備は1月1日時点で204億ドルと、かなり少額です。

昨年12月は通貨防衛のため、9億4200万ドルの準備を取り崩しました。

ウクライナ国立銀行はフリブナの下落を放置するかもしれませんが、フリブナが崩れ始めたら、それを阻止できるかどうか分からない状況です。


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