あなたに褒められたくて

高倉健
2014年11月10日に亡くなられた映画スター高倉健さんが書いたエッセイに、『あなたに褒められたくて』(集英社文庫)というタイトルの本があります。

最果ての網走や夕張炭鉱、八甲田山、北極、南極など極寒の地でのロケを頑張ってこられたのは、「ただ あなたに褒められたくて、駆け抜けてきた」からと、映画の撮影で葬式に出られなかったお母様に吐露(とろ)した言葉が胸を打ちます。




表現力の原点は、幼き子供の頃に母に褒められた思い出だという人は、少なくありません。

母親に過度に依存している人を「マザーコンプレックス(略してマザコン)」と呼び、からかう風潮が日本にはありますが、歯に対する愛情と尊敬の想いは、もっと尊重されてもいいのではないかと思います。

この言葉自体、日本で生まれた和製英語であり、心理的、科学的根拠は全くないようです。

日本以外の国では、親を愛し尊重することは重要なことであるという認識が一般的です。

私の原点も母の愛です。

子供の頃、いつも私のことを褒めてくれました。

今、私にある「根拠なき自信」のもとは、母の愛なのです。

些細(ささい)なこと、特別ではないことでも、いろいろ子供に話をしてあげるお母さん。

まっすぐに目を見て話してあげる。

きっと小さな子供は、お母さんが話してくれる いろいろなことを、とっても幸せな気持ちで聞いてくれるはず。

それはきっと子供の心の奥で、大切な大切な宝物になるんだろうな。

子供にとってお母さんの声が大切な栄養分になるし、心の安心にも繋がるんでしょうね。

子供に話しかけたり、問わず語りをするお母さんの声を糧(かて)にして、親も子も“見えない宝”を育(はぐく)んで行かれるのでしょうね。

「今日はお天気がいいね~。冬の空はキラキラしてて気持ちいいね~」などと母親が子供へ、自分の言葉で語る、問わず語り。

これ以上、人の心に残る言葉はないでしょう。

温(ぬく)もりという名の感謝。

母の愛情というもの自体が、究極の二人称の立ち位置なのですね。

だから、人は大人になっても、二人称を実践する人に惹(ひ)かれるのでしょう。

あなたに褒められたくて。

ただそのために、人は人生という名の舞台を全力で演じていくのかもしれません。


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