時間差演出で普通のサービスが感動のサービスへ

Steve Jobs
商品の魅力を最大化するプロデュース法としては、「時間差演出」という法則があります。

顧客がしてほしいこと、してくれたら嬉しいと感じることを、「言われてからする行為」は「作業」と呼ばれ、顧客は普通に満足を感じます。




相手の気持ちを先読みして、「言われる前に提供される行為」は「気の利いたサービス」になり、顧客は思いがけない感動を得ることができます。

全く同じ行為でも、時間的に後か先かで、普通の「作業」と「気の利いたサービス」という別のものになってしまうのです。

間違った先読みを、世間では「憶測」または「思い込み」と言います。

先読みサービスのマジックは、時として間違うこともありますが、精度を上げていくには訓練するしかありません。

「期待と実感の時間差」で感動を生み出すのは、先読みのセンスが磨かれる非常にやりがいのある仕事です。

誰もが簡単には出来ないからこそ、希少価値という感動が生み出されます。

買う理由は、人それぞれです。

知り合いのソムリエに効いた話ですが、一流のソムリエは、「理由のセンス」を常に磨いているそうです。

理由のセンスとは—–

その料理とそのワインが合う理由。
今日、そのワインがお薦めの理由。

理由のセンスが磨かれると、顧客との間に、共感と尊敬という感動を生み出すことができるのだそうです。

顧客は、商品を買う前後のシーンである「購入プロセス」と「購入後」にどんな体験がしたいのでしょうか?

価格以外の買う理由を探しましょう。

センスのいい先読みのアイデアは、「顧客への共感力」という二人称の立ち位置から生まれます。

それは、売りつけるのではなく、買う手伝いをするという演出法。

先読みではなく、実感するタイミングを時間差で後にずらすことで、感動が生まれることもあります。

スティーブ・ジョブスは、アップルの新商品発売時に、徹底してこの時間差演出を行なっていました。

アップルが主催する新商品発売イベント前には、メディアには新製品の事前取材をさせず、情報も一切出さないで、発表の当日を迎えます。

テレビ、新聞、雑誌、人気ブロガーも含めた一般の来場者も、ジョブスの講演で初めて新商品の詳細を知ることになります。

講演の中でも、最後まで発表をせずに、知りたい欲求がピークに達したところで、新商品のお披露目となります。

メディアは一斉に報道し、来場者は一斉にソーシャルメディアに記事を書きまくります。

「時間差」で焦点化された情報は、圧倒的なインパクトで、待っていた顧客に喜びと感動を提供します。


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