iPhoneが空前の大ヒット商品となった本当の理由とは?

スティーブ・ジョブスのiPhoneプレゼン

スティーブ・ジョブスが壇上に立ってから数分しか経っていませんでしたが、客席は既に熱気に包まれていました。

ジョブスがこの場で新製品を発表することは、何週間も前から分かっていました。

ですが、その製品が何なのかを知っている者はいませんでした。

2日間のカンファレンスの間にいろいろな噂が飛び交いましたが、真実を言い当てたものは1つもありませんでした。

ステージ中央へと歩いてきたジョブスは、リラックスした様子で立ち止まると、こう言いました。

「私はこの日を2年半待ち続けていました。」

そしてヒントを挙げ始めました。

「今日は革命的な製品を3つ発表します。タッチ操作ができるワイド画面の iPod 。革命的な携帯電話。画期的なインターネット通信端末です。」

そして、画像が次々とスクリーンに映し出されます。

観衆が戸惑っていたところに、突然1つの画像が映し出されました。

「それは3つの異なる製品ではありません。1つの製品に詰まっているのです。その名は iPhone !」




2007年の iPhone の発表後に起きたことは、只々驚きでしかありません。

何百万もの人が、この製品をネットで予約注文したのです。

彼らの店の前に列を作り、今持っている携帯電話の会社に契約を解除したいと申し出て、自分の目で見たこともない携帯電話を買うために、喜んで大金を積みました。

世に出た瞬間から、iPhone は空前の大ヒット商品となりました。

金融危機の直前にプレミアム価格で販売されたにもかかわらず、数日で売り切れになり、製造が間に合わないほど売れに売れました。

iPhone は最初のスマートフォンではありませんでしたし、唯一のスマートフォンでもありませんでした。

優れたスマートフォンは他にも多くありましたし、今もあります。

にもかかわらず、iPhone は発売から5年間、他の機種の販売台数を全て足しても太刀打ちできないほど売れたのでした。

こんなに売れたのは、iPhone がそれほどまでに優れていたからでしょうか?

店の雰囲気や対応が10倍も良かったのでしょうか?

処理速度が格段に上で、性能は他社製品の追随を許さなかったからでしょうか?

それが理由だと心から信じている人は多くありません。

実際の理由は、消費者の欲しい気持ちに火をつけたスティーブ・ジョブスの手腕にありました。

唯一無二のデバイスのように見せ、いまだに何百万台も売り続ける手腕。

店の前に並んででも買いたいと思わせる手腕。

そして、この小さな端末を持っているだけで、特別な何かの一員だと思わせる手腕が、これほど売れた本当の理由でした。

製品それ自体にも魅力はありますが、売れた理由はそれだけではありません。

理由の多くは、この偉大な製品を売り出したときの力強い手法にもありました。

では、その力強さはどうやって生まれたのでしょうか?

その一端は、ジョブスが「クライアントを待たせても構わない」と考えていたことにあります。

消費者は、情報や発売日の発表はおろか、実際の店舗の外でも、あらゆる面で待たされました。

ジョブスは、革新的で高品質な製品を開発し、自分の考える条件を満たすまでは市場に出さないと強調しました。

人を待たせるのは悪いことではありません。

待たされると、相手は欲しくなります。

ときには、欲しくてたまらなくなります。


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