入手の可能性を制限して顧客の購買意欲を促す

不足は人を行動に駆り立てます。

クリスマスの時期になるとほぼ毎年、何が何でも入手しなければならないオモチャが出現しますが、私たちがそれに気づいたときにはもう品切れになっています。

素敵だけど入手できる可能性が極めて低い製品を手に入れるため、極端な行動に走る人々が現れます。

彼らは正規の値段の10倍どころか100倍の金額を払おうとします。

オークションもまた、多くの人々が経験する不足の実例でしょう。

新品と同類、あるいは新品以上の高額で取引されるアイテムは多いです。

そのアイテムを入手するチャンスを逃したくないという心理が働くからです。

入手の可能性は熟練の説得者にとって非常に有益なツールで、見込み客を迅速な行動に導く促進剤になります。

その利用方法は2通りあります。




1つ目は、製品の使用を物理的に制限する方法。

2つ目は、ある価格で販売する製品の数量を制限する方法、あるいは、購入を即決した見返りとして一定数の購入者のみに特典を与える方法です。

入手の可能性を制限すると、非常に興味深い現象が起きます。

あなたが制限をかけると同時に排他性も生じるのです。

あなたの会社の製品を入手した人や限定特典を受けられた人は、非常に限られた人しか入手できないものを手に入れたことになるからです。

入手の可能性を制限することによって欲望を煽る手段は、スライド価格戦略にも適応できます。

今日中に購入すれば10,000円だけど、明日には12,500円、金曜日には15.000円と価格を吊り上げていきます。購入を迷っている人へのプレッシャーが日ごとに増していくのです。

この戦略を用いるとほぼ必ず、最終日に「申し訳ないのですが、こういう理由があって早目に購入できませんでしたので、最初の価格で売ってください」と要求してくる人たちがいます。

製品を購入する気はあったものの、すぐに行動に起こさなかった人たちです。

私は通常、この依頼には応じないことにしています。

次の機会にはもっと迅速に判断するよう促したいからです。

早目に行動を起こさなかった正当な理由があり、なおかつ製品の在庫が残っていれば、こうした値引き依頼を検討する場合もあります。

入手の可能性を制限した後に誰かを例外扱いすると、「早期購入の特典を利用しなくても値引きしてもらえるという、好ましくない状態に顧客を置いてしまう可能性があります。

期限を過ぎてから連絡してきた人に値引きをすることには問題があるのです。

これは、ネット販売業者が犯しがちな誤りです。

セールスを開始し、次にセール期間を延長し、その次に購入者全員に値引きを適用します。

これは販売業者が十分な利益を得られないうえに、質の悪い顧客を生み出す悪い手本です。

厳密に言うと、値引きは価格を「利用する機会」を制限する行為に該当します。

値引きをするときは「いつでも買える」と思わせないように、値引きしたことが裏目に出ないよう注意しなければなりません。

ある大手手芸用品店チェーンは、これを毎週日曜日に行っています。

日曜日になるたびに店舗がある町の新聞広告で「1製品のみ40%割引券」」を配布しているのです。

どの商品も割引対象になるのであれば、わざわざ全額を支払う購入客はいませんし、高額な商品の購入には必ずこの割引サ-ビスが利用されるはずです。

確かに、割引された額以上の金額を使っていく購入者もいるでしょう。

それはそれで素晴らしい成果です。

私なら購入者を別の状況に置く手法を使います。

日常的に購入してくれる得意客の忠誠心に対する報酬として、彼らだけに値引きという特権を与えるのです。

いつも割引サービスを利用する顧客は、あなたの会社だけでなく競合他社の割引サービスも利用しているからです。

入手の可能性はペルソナを作り上げるときにも利用できます。

あなたへのアクセス手段だけでなく、どうすればあなたにアクセスできるかという情報自体も制限してしまえば、そこに排他性が生じます。

その結果、チャンスがあるときにあなたと連絡を取っておくべきだ、一緒に仕事をしておくべきだという逼迫性が高まるのです。


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