セールストーク
「理想(目的・目標)を引き出す」段階における4つの質問事項

① どのような状態(レベル、程度など)になりたいと考えているのか?【理想の姿(目的・目標)を確認】

② 何故そのような状態になりたいと思っているのか?【問題点・悩みを確認】

③ 誰がそのようになりたいと考えているのか?【購入者・使用者・決裁者を確認】

④ いつまでに その目標を達成したいと考えているのか?【目標達成の希望期限を確認】

これら4つの質問は、次の“2つのミッション”のために用意したものです。

【ミッション1】お客様に必要な商品を検討し、その理由を明確にする

【ミッション2】商談終盤での断り文句を備えておく

【ミッション1】お客様に必要な商品を検討し、その理由を明確にする

  • お客様にどの商品を使ってもらうべきか?(目標達成してもらうために必要な商品を選定する)
  • なぜ、その商品が必要であるという判断に至ったのか?(商品選定の理由を明確にする)

もし、あなたの商品が1種類のみの場合は、後者のみを考えていきます。

実際の営業の現場を見ていると、多くの営業マンが、“①理想の姿(目的・目標)”よりも“②お客様の現在の状態(問題点・悩み)”について質問してしまっています。

たとえば、

①「まずは、○○様の状況をお伺いしたいのですが・・・」
=あなたがお困りのことは何ですか?

と先に問題点を聞き出してから、

②「なるほど・・・。これであなた(お客様)の状況が分かりました。それで、あなたはどのようになりたいのですか?」
=あなたの理想はどのようなことですか?

という順番で確認してしまうのです。

理想よりも先に、問題点や悩みを質問してしまうと、実は次のような2つのデメリットが出てくる可能性があります。

デメリット(1)
お客様から十分な情報(真実)が得られにくくなる。

デメリット(2)
高品質(高額)な商品を選びにくくなる。

デメリット(1)お客様から十分な情報(真実)が得られにくくなる理由

そもそも、企業においても、個人においても、問題点や悩みを、さっき会ったばかりの他人である営業マンに打ち明けるのは、それなりのリスクを伴います。

企業などの組織であれば、それが、“経営上の弱点”である可能性があります。

個人であれば、他人に知られたくない“個人の弱点”だったり、“家庭が抱えている問題”だったりするのです。

つまり心理的に躊躇しやすくなってしまうのです。

しかし、先に“理想としている姿(目的・目標)”を話してもらった場合、お客様自身が自分の目標を再認識することになります。

そうなると、普通は単刀直入に質問すると答えるのに躊躇するような“問題点や悩み”が“目標達成のために必要なこと”として捉えられるようになるため、答えやすくなります。

デメリット(2)高品質(高額)な商品を選びにくくなる理由

自己啓発本などでは、目標達成のために有効な方法として、「目標を紙に書いておく」とか「周囲に対して宣言する」という方法が勧められています。

同じように、お客様が先に“理想としている姿(目的・目標)”を自ら口にすると、自分の目標を再認識し、ポジティブな視点で達成手段を考えやすくなるのです。

しかし、逆に、お客様のネガティブな面を聞き出すことになる“問題点や悩み”を先に質問した場合、お客様の思考が、“問題探し”に集中し始めます。

極端に言うと、“理想なんかより、まずは現状の問題さえ何とかすればいい”という思考になるのです。

こうなってしまうと、お客様は、“問題解決のための必要最低限の商品(=低額商品)”のほうを選びやすくなるのです。

質問の仕方(順序)によって、お客様の購買心理に影響を与えるということを覚えておいてください。

【ミッション2】商談終盤での断り文句を備えておく

③ 誰がそのようになりたいと考えているのか?【購入者・使用者・決裁者を確認】

④ いつまでに その目標を達成したいと考えているのか?【目標達成の希望期限を確認】

上記の2つの質問は、商談の最終段階(クロージング)に、お客様から発せられる断り文句に備えるために用意したものです。

実は、「理想(目的・目標)を引き出す」段階は、商談の中でも、お客様の方が(営業マンよりも)話をする量が多くなるパートであり、商談時間の中でも“警戒心が最も低くなるとき”でもあるのです。

そこで私が考えたのは、「この警戒心が低いタイミングを利用してクロージングを楽にしたい」ということでした。

クロージングのときに、非常に多くの営業マンが、次のような断り文句に対する返答に困っています。

(代表的な断り文句)

「私ひとりの判断では決められないし・・・」=決裁判断者

「いつかは買いたいと思うけど、今は必要ないかな・・・」=時期

「やっぱり高いよね・・・」=値段

このようなお客様からの断り文句に対するトーク(返答)を、クロージング(商談の最終段階)のタイミングで行ってしまうと、お客様には、あなたが発する言葉の全てが、契約・購入させるための“説得”に聞こえてしまいます。

ところがです!

あなたがお客様に同じ言葉を伝えるにしても、「理想(目的・目標)を引き出す」段階、つまり、まだ商品の説明をしていないタイミングであれば、“説得しようとしている”とは思われず、“確認しているだけ”と思われるのです。

だから警戒心が低く、話しやすいこの段階で、出来るだけポジティブな(前向きな)考えを「言葉」として引き出しておくことが大切です。

質問③「私ひとりの判断では決められないし・・・」=決裁判断者

という断り文句について、事前に対処することが出来ます。

(幼児教育教材の販売トーク例)
購入者・使用者・決裁者を確認

・(お客様が期待していることは)お母様も、お父様も、同じようにお考えでしょうか?

・このような“教育”は、お母様も、お父様も、同じように“必要性”や“価値”をお持ちでしょうか?

質問④(いつまでにその目標を達成したいと考えているのか?)によって、
「いつかは買いたいと思うけど、今は必要ないかな・・・」=時期

という断り文句について、事前に対処することが出来ます。

(幼児教育教材の販売トーク例)
目標達成、購入の希望期限を確認

・(お客様が期待していることは)いつ頃までに叶えたいという時期や期間はありますか?

・また、あくまでも、ご希望としてお聞かせいただければと思いますが、“何歳までには、こんなことが出来るようになったらいいな”というイメージはありますか?

しかし、ここで重要な注意事項があります。

それは、予算(金銭面)については触れてはいけないということです。

つまり、「○○様は、ご予算はどれくらいをお考えですか?」という質問をしてはいけないのです。

ほとんどの人の場合は、たとえ多少の余裕はあったとしても、「うちは余裕がないので、○○円までしか出せないんですよね・・・」と、実際よりも、あえて“低く見積もった金額”を話してくるものです。

ですから、この時点ではまだ、予算的なことに触れてはいけません。

予算というものは、あってもないようなものです(笑)。

これからあなたが商品について魅力的に伝えることが出来れば、“この商品なら、(多少予算を超えても)このくらいは出してもいいな・・・”という気持ちになります。

このパートでは、お客様とのコミュニケーションの中で、“理想”や、“希望達成時期”などを改めて意識させることになり、お客様が、「そうだ、○○(いつ)までに、○○(理想)のようになりたい!」という欲求を高めてあげます。

人は、目的や目標が明確になり、それを達成したいという意志が固まれば、必要な条件(費用や時間など)は何とかしようとするものです。

また、目標を達成したいという意欲が高まると、まだ説明を聞いていないあなたの商品に対する期待も、徐々に高まっていくことになります。

是非、お客様から出来る限り明確な目標や、ポジティブな考えを引き出してあげてください。