日本銀行
日銀が4月に公表した金融システムリポートによりますと、昨年12月末時点の計算では、長短金利が一律1%上昇した場合、国内銀行が保有する債券の時価は5.6兆円減少します。

金利リスク資産の圧縮を続けていますが直近半年間の圧縮幅は0.4兆円にとどまりました。

市場は量的・質的緩和が成功するとは考えておらず、「ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)が日銀の思惑通りに動かないか、市場が崩れるか」だと読んでいます。

2003年後半の金利急騰と金融機関による投げ売りの悪循環「VaR(Value at Risk)ショック」当時とは異なり、日銀という強力な買い手がいる分、ショック到来は来年に後ずれするとみています。

国際通貨基金(IMF)によりますと、日本の政府債務残高は今年末に国内総生産(GDP)の243.5%と米国の105.7%を大きく上回ります。

2016年には246.7%に達し、2009年から少なくとも2019年までは世界最悪の座を抜け出せないと予測しています。

国債・借入金・国庫短期証券を合わせた国の債務残高は3月末に過去最大の1025兆円に膨らみました。

ただ、財政への信認が崩れる兆しは表れていません。

CMAによりますと、日本国債を5年間保証するドル建てのクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の保証料率(スプレッド)は5月13日、42.5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と1月6日以来の低水準です。

怖いのは長期金利が4-5%まで上昇してしまう事態です。

3%で止まれば新発債の利回りは上がりますが、利払い費全体の増加は緩やかで、税収が徐々に追いついてきます。

しかし、4-5%で高止まりしますと、財政事情は大変になるでしょう。