量的緩和は短期的には薬となるが、長期的にはインフレという名の毒となる

量的緩和
現在のようにインフレ率が低ければ、私たちが保有するお金の価値は、とりあえず安泰ですが、問題は複合バブル経済が崩壊をしていることです。




2008年後半の世界金融危機は、経済の低迷を引き起こし、いまだに回復は成し遂げられていません。

4つのバブル(住宅、株式、個人債務、消費)の崩壊に直面したFRBは、経済救済とバブル対策のために何らかの手を打たなければなりませんでした。

短期かつ即時の痛みから私たちを守るべく、FRBは大胆な景気刺激策に踏み切ることを決意し、2009年初頭、およそ2兆ドル分の増刷紙幣を使って、アメリカの住宅ローン担保債と国債の買い入れを始めました。

この大規模な債券購入は、専門用語では“量的緩和”や“QE”と呼ばれます。

FRBによる第1弾の債券買い入れ(QE1)は、アメリカ国内の通貨供給量を8000億ドルから、200%増しの2兆4000億ドルへと激増させました。

2010年11月に開始されたQE2でも、8ヶ月間に6000億ドルの通貨が追加供給され、2012年9月12日~13日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)の後に発表したQE3としては、住宅ローン担保証券(MBS)の買取規模が月額400億ドル。

そして事実上のゼロ金利政策を2014年終盤から2015年半ばまで延長することになっています。

紙幣増刷は景気刺激を通じて、経済に健康体を取り戻させることを目的とします。

健康な人間が心停止を起こしたとき、うまくいけば電気ショック(刺激)で心臓は再び動き出します。

しかし残念ながら、萎みゆく複合バブルのもとでは、心停止を起こすのは不健全な経済です。

そして、複合バブルが崩壊するのは、それが全てのバブルの運命だからなのです。

2008年後半の世界金融危機は、行き当たりばったりの経済的心臓発作ではありません。

住宅バブルと個人債務バブルが弾け、そこに株式バブルの崩壊が加われば、論理的かつ必然的に金融危機という結論が導き出されます。

3つのバブルの崩壊は、消費バブルを弾けさせ、全世界規模の大不況を引き起こしました。

これも行き当たりばったりの経済的発作ではありません。

4つのバブルは先を争うほうに下落していて、どこに底があるのかもまだ見えていません。


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