平成23年パートタイム労働者総合実態調査の概況:個人調査 (2)

パートタイマー労働
2 就業の実態

(1)職種

職種別のパートの割合をみると、「サービスの仕事」が29.5%と最も高い割合となっており、次いで「事務的な仕事」20.1%、「販売の仕事」16.4%の順となっている。





 
男女別にみると、男女とも「サービスの仕事」がそれぞれ35.4%、27.0%と最も高い割合となっており、次いで、男では「運搬・清掃・包装等の仕事」が14.4%、「販売の仕事」が11.9%、女では「事務的な仕事」が25.1%、「販売の仕事」が18.3%の順となっている。

年齢階級別にみると、29歳以下と50歳以上では「サービスの仕事」が最も高い割合となっているのに対し、30歳台、40歳台では「事務的な仕事」が最も高い割合となっている。

(2)雇用期間の定めの有無、雇用契約期間

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現在の労働契約における雇用期間の定めの有無別のパートの割合をみると、「雇用期間の定めがない」43.2%、「雇用期間の定めがある」54.2%となっている。
 
産業別にみると、宿泊業,飲食サービス業を除き「雇用期間の定めがある」割合の方が高くなっており、複合サービス事業、電気・ガス・熱供給・水道業、金融業,保険業では9割を超えている。
 
事業所規模別にみると、規模が大きいほど「雇用期間の定めがある」割合の方が高くなっている。
 
年齢階級別にみると、25歳以上で「雇用期間の定めがある」割合の方が高くなっている。


雇用期間の定めがあるパートの雇用契約期間別の割合をみると、「12か月」が49.8%、「6か月」が31.4%と高い割合となっており、1人当たりの平均雇用契約期間は10.3月となっている。
 
産業別にみると、教育,学習支援業、電気・ガス・熱供給・水道業、医療,福祉、不動産業,物品賃貸業、サービス業(他に分類されないもの)、学術研究,専門・技術サービス業で1人当たりの平均雇用契約期間が総数の10.3月より長くなっている。

(3)労働契約の更新状況【新規調査項目】

雇用期間の定めがあるパートの現在の労働契約の更新状況をみると、「初回(更新していない)」9.4%、「更新した」87.8%となっている。
 
労働契約の更新をしたパートの平均更新回数は8.8回となっている。
 
産業別にみると、情報通信業、卸売業,小売業、金融業,保険業、製造業で平均更新回数が10回を超えている。

(4)公的年金の加入状況


現在の公的年金の加入状況別のパートの割合をみると、「厚生年金、共済年金に本人が被保険者として加入している」(以下「国民年金第2号被保険者」という。)が30.8%、「配偶者の加入している被用者年金保険の被扶養配偶者になっている」(以下「国民年金第3号被保険者」という。)が28.9%、「上記以外で、国民年金の被保険者になっている」(以下「国民年金第1号被保険者」という。)が11.5%、「公的年金を受給している」が14.4%、「公的年金に加入していない」が8.7%となっている。


被保険者の区分について、男女別にみると、男では「国民年金第2号被保険者」の31.0%が、女では「国民年金第3号被保険者」の40.4%が最も高い割合となっている。
 
配偶者の有無別にみると、配偶者がいないパートでは、男女とも「国民年金第2号被保険者」がそれぞれ30.2%、45.9%と最も高い割合となっているのに対し、配偶者がいるパートでは、男は「国民年金第2号被保険者」の31.3%が、女は「国民年金第3号被保険者」の55.2%が最も高い割合となっている。

(5)就業調整の有無及び就業調整の理由

過去1年間(平成22年6月~23年5月)の就業調整(年収の調整や労働時間の調整)の有無別のパートの割合をみると、「就業調整をしている」が15.6%、「就業調整をしていない」が73.3%となっている。
 
就業調整をしているパートについて男女別にみると、男では11.2%、女では17.5%となっている。
 
配偶者の有無別にみると、「就業調整をしている」は、配偶者がいるパートでは男で9.8%、女で21.0%となっており、配偶者がいないパートでは男で12.6%、女で8.1%となっている。

また、就業調整をしているパートの就業調整の理由(複数回答)についてみると、男女とも「自分の所得税の非課税限度額(103万円)を超えると税金を支払わなければならないから」がそれぞれ42.2%、61.5%と最も高い割合となっている。

また、女ではこれに次いで「一定額(130万円)を超えると配偶者の健康保険、厚生年金等の被扶養者からはずれ、自分で加入しなければならなくなるから」43.1%、「一定額を超えると配偶者の税制上の配偶者控除が無くなり、配偶者特別控除が少なくなるから」33.0%の順で高い割合となっている。

(6)役職の有無、役職の内容

現在の会社での役職(何らかの役職名がある。部下がいる等)についているかの有無別のパートの割合をみると、「役職についている」が4.8%、「役職についていない」が92.0%となっている。
 
また、役職についているパートの役職の内容についてみると、「所属グループのみの責任者等、比較的一般従業員に近い役職(売場長、ライン長等)」が3.1%、「現場の責任者等中間レベルの役職(フロア長、部門長等)」が0.9%、「所属組織の責任者等ハイレベルの役職(店長、工場長等)」が0.8%となっている。
 
男女別にみると、「役職についている」は、男では6.1%、女では4.2%となっている。役職の内容については、男女とも「所属グループのみの責任者等、比較的一般従業員に近い役職(売場長、ライン長等)」がそれぞれ2.5%、3.3%と最も高くなっている。また、「所属組織の責任者等のハイレベルの役職(店長、工場長等)」は、男では2.3%、女では0.1%となっている。

(7)責任・判断の度合い

現在の会社での責任・判断の度合い別のパートの割合をみると、「上司の指示は受けるが、一部については自分自身の責任、判断で仕事を行っている」が56.0%、「上司の指示に従って、補助的な単純作業を行っている」が28.5%、「主に自分自身の責任、判断で仕事を行っている」が9.6%となっている。
 
男女別にみると、男では「主に自分自身の責任、判断で仕事を行っている」は12.5%と、女の8.4%よりも割合が高くなっている。
 
年齢階級別にみると、50歳以上で「主に自分自身の責任、判断で仕事を行っている」はおおむね10%を超え、他の年齢階級に比べて高くなっている。
 
正社員として働いた経験の有無別にみると、いずれのパートも「上司の指示は受けるが、一部については自分自身の責任、判断で仕事を行っている」が最も高くなっているが、正社員経験があるパートでは「主に自分自身の責任、判断で仕事を行っている」が11.0%と、正社員経験がないパートの5.3%に比べて高い割合となっており、一方、正社員経験のないパートでは「上司の指示に従って、補助的な単純作業を行っている」が40.1%と、正社員経験があるパートの24.7%に比べて高い割合となっている。

(8)同じ内容の業務を行っている正社員の有無【新規調査項目】

自分と同じ内容の業務を行っている正社員の有無別のパートの割合をみると、「同じ内容の業務を行っている正社員がいる」が48.9%、「同じ内容の業務を行っている正社員はいない」が46.6%となっている。

 「同じ内容の業務を行っている正社員がいる」と回答したパートの責任の度合い(複数回答)についてみると、「責任の重さが違う正社員がいる」が72.0%、「責任の重さが同じである正社員がいる」が36.0%、このうち「人事異動の有無や範囲等が同じ正社員がいる」が4.7%となっている。

(9)同じ内容の業務を行っている正社員と比較した賃金水準についての意識

同じ内容の業務を行っている正社員と比較したパートの賃金水準についての意識別のパートの割合をみると、「正社員より賃金水準は低いが、納得している」が42.5%で最も高い割合となっており、次いで「わからない(考えたことがない)」27.6%、「正社員より賃金水準は低く、納得していない」23.1%、「正社員と同等もしくはそれ以上の賃金水準である」4.0%の順となっている。
 
勤続年数階級別にみると、勤続年数が5年を超えると「正社員よりは賃金水準は低く、納得していない」がおよそ3割と、5年以下の勤続年数に比べて高くなっている。

(10)採用時における昇給・賞与・退職金の有無についての説明方法【新規調査項目】

採用時における昇給・賞与・退職金の有無についての説明方法別のパートの割合をみると、「書面で明示された」が50.0%、「口頭で説明された」が26.4%、「明示や説明がなかった」が21.5%となっている。
 
事業所規模別にみると、「書面で明示された」は事業所規模が大きいほど割合が高くなっているのに対し、「口頭で説明された」、「明示や説明はなかった」は事業所規模が小さいほどおおむね割合が高くなっている。
 
雇用期間の定めの有無別にみると、「書面で明示された」は、雇用期間の定めがあるパートでは65.0%であるのに対し、雇用期間の定めがないパートでは33.3%となっている。

(11)教育訓練の状況【新規調査項目】

現在の会社での日常的な業務を通じた指導やアドバイス(OJT)の実施状況別のパートの割合をみると、「ある程度してもらっている」が49.7%と最も高い割合となっており、次いで「十分にしてもらっている」38.3%、「十分だと思わない」10.2%の順となっている。 

また、通常の仕事を一時的に離れた研修(Off-JT)の実施状況別のパートの割合をみると、「Off-JTがあった」が33.0%、「Off-JTはなかった」が63.9%となっており、「Off-JTがあった」と回答したパートのOff-JTの内容(複数回答)についてみると、「今の仕事を行う上で必要な知識等についてのOff-JT」が95.6%となっている。
 
職種別にみると、保安の仕事が67.5%、管理的な仕事が62.1%と6割以上のパートが「Off-JTがあった」と回答しており、他の職種に比べて高い割合となっている。
 
事業所規模別にみると、OJTでは、100人以上規模で「十分だと思わない」が、5~99人規模よりもやや高くなっている。
 
また、Off-JTでは、100人以上規模で「Off-JTがあった」が5~99人規模よりもやや高くなっており、このうち、「今の仕事には直接関係のない、将来のキャリアアップのためのOff-JT」があったと回答したパートの割合は事業所規模が大きいほど高くなっている。

(12)待遇についての説明の要求【新規調査項目】

現在の会社で自分の待遇(賃金、教育訓練、福利厚生等)について、職場の上司又は人事担当者等に説明を求めたことがあるかどうかについてのパートの割合をみると、「説明を求めたことがある」20.4%、「説明を求めたことはない」78.3%となっており、自分の待遇について説明を求めた場合の説明結果については、「説明があり納得した」が70.6%、「説明はあったが納得しなかった」が21.4%、「説明してもらえなかった」が8.0%となっている。
 
男女別にみると、「説明を求めたことがある」は、男の方が高くなっているが(男23.5%、女19.1%)、このうち、「説明があり納得した」は、男では79.9%であるのに対し、女では65.7%となっている。
 
職種別にみると、管理的な仕事では「説明を求めたことがある」は47.9%と5割近くになっており、説明結果については「説明があり納得した」が87.3%と他の職種に比べて高い割合となっている。

他方、販売の仕事では「説明を求めたことがある」は20.0%で、説明結果については「説明はあったが納得しなかった」が30.3%と他の職種に比べて高い割合となっている。


カテゴリー: 社会問題 パーマリンク

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