アメリカナマズは「清水ダイ」、ナイルパーチは「スズキ」という名称でメニューに登場

ナイルパーチ
「ナマズ」は昔からナマズ料理というのがあるくらいなので、日常的に食べられてきた食材なのですが、最近、安価な飲食店などで使われているのは、日本の川や湖や沼などに以前から生息していた「ニホンナマズ」ではなく「アメリカナマズ」と呼ばれる大型のナマズです。




ニホンナマズと敢えて呼ぶようになったのも、つい最近のことで、アメリカナマズが日本に入ってくる前は区別する必要もなく、単にナマズとだけ呼んでいました。

アメリカナマズの正式名は、channel catfish(チャネル・キャットフィッシュ)と言います。

ニホンナマズは大きくてもせいぜい30~40センチメートルくらいのものですが、このアメリカナマズは大きいものだと1.5メートル以上になるものもあります。

スーパーなどで加工して、パン粉までつけて売っている「白身魚のフライ」にも、これがよく使われています。

アメリカナマズはまた、一時「清水ダイ」という名称で回転ずしや居酒屋のメニューに出ていたことがありますが、さすがに紛らわしすぎるということで、水産庁が業界指導をして名称を変えさせたという経緯もあります。

その後これが、どんな名称で出ているのかは不明です。

白身魚という名のついたメニューの半分くらいは、このアメリカナマズかもしれません。

他にも仕入れ値が安くていろいろな用途に使える魚はあります。

「ナイルパーチ」もその1つで、これは本当にナイル川流域原産の淡水魚で、かなりどう猛な肉食魚です。

ものすごい食欲で、アフリカ最大の湖であるビクトリア湖の固有種を食い尽くし、生態系を破壊した犯人だとも言われています。

日本の安価な飲食店では、このナイルパーチは「スズキ」という名をつけて出されています。

本物のスズキは、初夏から夏にかけて旬を迎える魚で、日本の近海で獲れる魚の中では比較的大型のものです。

出世魚と呼ばれる魚の1つで、ヒカリゴ、コッパ、セイゴ、フッコ、と名前を変えて、4年もの以上で体長が60センチメートルを超えるようなものになると、初めてスズキとなります。

きちんとした和食の店では夏に「あらい」にして出します。

刺身もいいのですが「スズキは、やはりあらいだ」という和食通も多いようです。

一方、体長2メートルにも及ぶナイルパーチは、あまり高級でないホテルのレストランのバイキングや、ソテー、グリル、ブイヤベース、アクアパッツァなど、洋風の料理として便利に使われていますし、和風料理の焼き物にも、濃い味をつけて使われています。

味噌(これも本物の味噌ではないのですが)に漬けて、西京漬けのような料理としても出されています。

アメリカナマズやナイルパーチで、お腹を壊したという話も聞きませんので、これはこれでいいのかと考えなくてはいけないかと思ったりするのですが、食文化という観点、そして本物の味という意味からすると黙って見過ごすこともできない気がします。

もともとの味を知らずに、この手の食材の味だけしか知らないのは、不幸なことなのではないかと思います。

それでも、食べるものは少しでも安いほうがいいのだというなら、もうそれ以上、何も言う気はしないのですが、いずれにしても使っている食材は、ごまかさずに表示したらどうでしょう。

商売の邪魔をするつもりはありませんが、いくらなんでもナマズにタイを名乗らせたり、アフリカの川の暴れん坊をスズキと読んだりするのは、度を超していると言わざるを得ません。

といっても、とにかくただ儲けたい一心の飲食業者や卸業者をいくら説得しても無駄なことは分かりきっているのですから、結局のところ、消費者がある程度の知識・情報を身につけ、自分が食べているものに関心を持って、自分で食べるものは自分で選択するという意志と意識を持たなければいけないということです。


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