奇跡という宝物は制限の壁の向こう側にある

時間の制限、経費の制限、人材の制限、才能の制限、これらの制限は「創造」を生み出す母のようなものです。制限を考慮しながら、頭を使い、方法を模索します。サッカーでファンタスティックなパスを出す選手をファンタジスタと呼びますが、仕事においても、創作においてもファンタジスタは存在します。




ある自動車メーカーは経費削減のためにレース参加を断念しました。レースに参加すると、たくさんのお金がかかるからです。しかし、参戦に再度踏み切りました。レースに出ることで技術開発され、躍進するからです。そのメーカーはレースのための費用ではなく、研究費という発想の転換により再参戦したのです。

軍事兵器として開発された様々な技術が、一般の生活用品となって後々、製品化されます。限られた条件下で効果的に機能しなければ勝負に負けたり、命を脅かされるという状況が人間の脳を活性化させ、物事を飛躍的に展開させます。

目標を持つということも、制限を自分に与えることになります。やる気と本気の違いを「やる気は興奮しているだけ。本気には期限と数字がある」と表現した人がいます。「いついつまでに〇〇をやる!」と、期限の日時と目標が数値化されているものが本気の状態なのです。こうして制限を与えることで、脳は活性化することができます。制限と向かい合うことで、自分から力を取り出すことができるのです。

「さあ、こんな状況の中、どうやってそれをクリアするかな?」と追い込まれたときは「策を練る」わけですが「大切なのは策の数」です。ひたすら「これはどうか?」「あれはどうか?」とアイディアを紙に書き出します。浮かんでは消え、却下されるダメな策もあると思われますが、ひたすらそれも書き出し、策の数を増やします。

ダメなそのアイディアが、次の素敵なアイディアを連れてくることがあるからです。脳は空白を埋めたがる癖があるので「その方法は9個」と先にアイディアの数を決め、ひたすら9個になるように埋めていくのも手のひとつです。制限を与えるから脳は動き出すのです。

「君たちはもっと頭を使いなさい」と、ある社長さんがスタッフにアドバイスをしていました。「頭から湯気が出るほど考えなさい」と。私もある程度、考えてはいますが「湯気や煙が出るほど考えてはいないな」と思いました。ある程度は誰でも試みます。それを超えた向こう側に踏み込むことで、宝を見つけることができるようです。

奇跡という宝物は壁の向こう側にあります。もし手前にあったら全員が奇跡を体験します。「ダメだ!」と思った向こう側に奇跡は起きるのです。

誰かが諦めそうになったとき「諦めなかったらどうなるかの実験をしてみては?」と助言するようにしています。「諦めたらダメです」と追い込むと、負荷が掛かり過ぎてしまうと思うからです。「実験スタイル」に変換し、ダメだと思う向こう側を体験してみてほしいと思います。

「実験スタイル」に変換すると、物事の心への入射角度がマイルドになり、摩擦がなく、心地良く行動に移すことができます。「何がなんでも〇〇しないと」と思うことで自分の心にかけていたブレーキを「実験スタイル」は外してくれます。それが、制限の壁の向こう側へ連れていってくれるアクセスコードなのです。


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