幸福になる人間関係とは?

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人は一生のうちに、いろんな役割を果たします。

さまざまな義務、責任、期待、人生の中で与えられた持ち場、役割をひとつひとつこなしていく。

それがその人の幸せや達成感に繋がっていきます。




人間の一生をちょうど真ん中あたりで若者と高齢者に分けるとしましょう。

私たちはそのどちらに対しても、ある種の固定観念を持っています。

特に幸福が関係すると偏った見方をしがちです。

若者と聞いてどんなイメージを持っているか考えてみてください。

まず肯定的なものとして「若者たちは皆エネルギーがある」というもの。

しかし、それは否定的な意味にもなります。

たとえばデモの若者たちのように危険な印象。

あるいは世間知らずで軽率。

若さゆえの溢れるエネルギーに理性のブレーキは利きません。

小説家マーク・トウェインの言葉を思い出しました。

「若者は若さを無駄にする」

しかし偏見の目で見られているのは若者だけじゃありません。

高齢者に対しても偏見があります。

高齢者のイメージは孤独でよぼよぼでケチ、いじわる、というもの。

しかし肯定的なイメージもありますよね。

賢く、人脈があって寛容、ゆったりしてる。

世代別で幸福度は変化する!?

人生の中で人間関係は狭くなったり広くなったり、深くなったり浅くなったりと変化していきます。

そこで初めに世代によって幸福度はどう違うのか考察していきます。

私たちは子供から大人へと成長し、いろんな段階で様々な経験をします。

その人生の段階は幸福にどんな影響を与えているのでしょう。

人生の中で幸福はどう変わっていくと思いますか?

子供の頃や若い頃は大人が持っている悩みとは無縁だったと誰もが思います。

大人になればお金の心配、配水管の故障のような些細だけど幸福に影を落とす事柄が出てきます。

でも子供は、そんなことは関係ない自由な空想の世界に生きています。

だからといって本当に子供の方が幸せなのでしょうか。

年を取るにつれて人と親しくなる機会が増えると思いますか?

子供たちはほとんどの時間を学校で過ごし、学校と家庭以外の世界を知りません。

しかし大人になると人と付き合う、いろいろな機会に恵まれます。

同じバスや飛行機に乗り合わせた人やスーパーに客といった表面的な関係から大学や職場の友人のような濃密な関係まで様々です。

人との結びつきが幸福の源であるとすれば、それは人生に影響してくるはずです。

我々の欲求は年と共に減り、特に老年になると少なくなります。

一方で若者たちは自己を確立したい、自分の足で立ちたいと貪欲に必死に戦っています。

ここで一生の中で幸福はどう変化していくのかデータをお見せしましょう。

結婚している人、離婚経験者、生涯結婚しない人の場合や子供と高齢者の幸福についての研究結果です。

【年代別・感情の持ち方別の幸福感の大きさ】
年代別・感情の持ち方別の幸福感の大きさ

棒グラフは世代ごとに分かれています。

幸福に関係している感情を3つに分類しました。

「ポジティブな感情」「ネガティブな感情」「人生の満足感」

これら幸福度に影響を与える感情をどれだけ持っているのか、「20代~」「40代~」「60代以上」に分けて調査した結果です。

まず「ポジティブな感情」です。

これは、どの世代も変わりません。

「老人になると不満が多くて暗くなりがちだ」という私たちの思い込みは間違いだと言えます。

つまり、このグラフはポジティブな感情は生涯を通じて安定しているということを証明しています。

そして「ネガティブな感情」

ネガティブな感情は明らかに年代が上がるほど減っていきます。

子供はポジティブという固定概念とは逆です。

そして「人生の満足感」は年を取るにつれて上がっていきます。

幸福に関して言えば、お年寄りは安泰。

ポジティブな感情は変わらず、ネガティブな感情は減り、人生の満足感は上がります。

【重要】
人生満足度は年を取るにつれて上昇する

ここで説明しておきたいことがあります。

実はこのグラフには重要な事実が隠されているのです。

それは中年層にとって残念な事実です。

詳しく見ていきましょう。

【世代別・人生満足度】
世代別・人生満足度

これは年代ごとの人生満足度を比較したものです。

他のグループに比べて、かなり低い年代があります。

それは40代と50代です。

この世代の人は今が感情的なダメージを経験している時期かもしれません。

これは他の多くの研究でも見られるんですが、残念ながら40歳前後の落ち込みはしばらく続きます。

ここで当然、疑問が出てきます。

40代の幸福度が低くなる理由は何か。

一般的に28歳前後で結婚して子供を持てば、中年になる頃には子供たちが10代になります。

これは当然の結果です。

ところで10代とは扱いにくい世代です。

体格も食事の量も、かかるお金も大人と同じなのに、社会人としての判断もクルマの運転も出来ない。

正直、ちょっと面倒な存在のときもあります。

子供のせいで中年が不幸になると言ってるわけではありません。

ひとつの原因は離婚です。

多くの人は中年になってから離婚します。

28歳で結婚しても29歳では別れません。

大抵、もうちょっと頑張ってみようと思って、しばらくは続くわけです。

しかし仕事の責任が重くなり、子供たちの問題が出てくる中年期に差し掛かると離婚が一気に増えます。

40代から50代にかけて幸福度は下がってしまうというデータ。

ちょっと残念に思う人は多いでしょう。

さらに、こんな調査もあります。

【世代別・既婚未婚等別の人生満足度】
世代別・既婚未婚等別の人生満足度

これは結婚に関する幸福度のグラフ

結婚している人は離婚の人や離婚経験者よりも総じて高い幸福度にあることが分かります。

しかし、どの範疇に含まれる人も40代になれば一様に幸福度は下がっていきます。

そして50代に向かうにつれ幸福度の回復が同じように見られるのです。

ここからが重要です。

この中年期の落ち込みは社会との結びつきによって減らすことが出来るんです。

一番上の既婚者の線を見てください。

40歳前後で落ち込んでいます。

確かに既婚者でも落ち込みは見られますが年を取るにつれ回復しています。

既婚者は生涯未婚の人よりも幸福です。

そして、この2つのグループは、一番下の離婚経験者より幸福度が高い。

離婚経験者の幸福度が低いのは人間関係がうまくいかずストレスが大きいのが要因です。

では、なぜ高齢者は上手に幸福になっているのか。

なぜ彼らの満足度はこんなに高く、ポジティブな感情が安定しているのか。

この研究から導き出される答えがあります。

高齢者の方が受容度が高いということです。

これも老人は融通が利かず頑固だという固定概念と矛盾します。

そのイメージは間違っていました。

高齢者は自分の死と向き合う機会が多くなり、幾度もの困難に耐えて逆境に負けない心を育んできました。

今まで困難を乗り越えてきたから次も乗り越えられるものだと分かっているのです。

何度調査をしても困難を受け入れるのは高齢者でした。

不運を恨んだり、無かったことにしないで受け入れるんです。

彼らは「困難は来ては去るもの」「耐えられるもの」と分かっています。

これは我々が高齢者から学ぶべき重要な教訓です。

40代から50代にかけて見られる幸福度の低下。

その理由のひとつに「離婚」を挙げました。

しかし、これはあくまで離婚率50%というアメリカのデータです。

離婚率が36%という日本の場合はどうなのでしょうか?

内閣府が発表した【年齢による幸福度の推移】データ
年齢による幸福度の推移

アメリカ人は年を取るにつれて幸福度が上昇していきます。

それに対して日本人は回復をみせることなく低いまま高齢を迎えています。

どういうことでしょうか?

高齢者の生活と意識に関する国際比較

こちらは内閣府による60歳以上の男女を対象にした【高齢者の生活と意識に関する国際比較】データです。

「別居している子供と週一回以上会う」という項目では、日本人はおよそ2人に1人、一方アメリカやスウェーデンは、およそ8割という高い数字です。

「相談あるいは世話をし合う親しい友人がいる」「電話で家族や友人などと連絡をとる」などの項目でも低い結果がでました。

高齢者の生活と意識に関する国際比較

さらに「近所の人たちと病気の時に助け合う」という質問では、他の国の半分以下です。

日本の高齢者は人との結びつきが薄いことが明らかになっています。

孤独死や地域と接点をもたない独居老人など高齢化社会の問題が浮き彫りになっています。

日本では人間関係の希薄さが幸福度をぐっと下げていたのです。


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