日銀の国債保有残高、過去最大。しかし国内銀行の保有比率は減少

日本国債
日銀が9月19日に発表した4~6月の資金循環統計(速報)によりますと、日銀が保有する国債(国庫短期証券などを含む)の残高は前年比55.5%増の150兆円と、四半期ベースでは過去最大となりました。




全体(969兆円)に占める比率は15.44%と2002年6月末以来の高さです。

日銀が4月4日に導入した量的・質的金融緩和で国債を大量に購入する方針を示したことで、3月末時点(13.19%)と比べても日銀の保有比率は高まりました。

 
海外投資家が持つ日本国債の残高は6月末時点で81兆円でした。

前年からは0.4%減少し、四半期ベースでは2010年6月末以来のマイナスとなりました。

国内の金融機関が保有する残高は3.9%減の604兆円で、内訳は保険会社や年金基金が前年比で増加する一方、国内銀行が14.2%減の137兆円となりました。

3メガバンクの6月末の国債保有残高は3月末に比べて、三井住友フィナンシャルグループが9.2兆円、三菱UFJフィナンシャル・グループが8.4兆円、みずほフィナンシャルグループが6.2兆円も減少しました。

バブル崩壊後、政府の求めに応じて仕方なく背負ってきた国債という重い荷物を、日銀に肩代わりしてもらっているわけです。

国内銀行の保有残高が日銀の残高を下回るのは2007年12月末以来となりました。

日本国債はGDP(国内総生産)の2倍も発行されている、ある意味世界で最もリスクの高い国債です。

これからいっそう少子化・高齢化が進む日本にとって、返すのが困難な額の借金です。

通常、中央銀行が国債を買い入れる場合は残存期間が5年以内のものを買います。

短期間に償還されていくので、保有リスクが低いからです。

ところが、いま日銀はあらゆる残存期間の国債を買い入れています。

今後予想される国債暴落のリスクを日銀がどんどん背負い始めているわけです。

一般的には、中央銀行が財政をファイナンスすると国債金利が急上昇すると言われて来ました。

しかし、日銀の異次元緩和でも、10年債金利が0.7%台で落ち着いていますので、金利上昇にが始まるには、何等かのショックの発生が不可欠なのかも知れません。

現状、国内情勢だけ見れば、バブルの芽を上手く積んでいれば、金利上昇は限定的です。

日本国債は10年~15年は、このままある程度の安定を保っていられるでしょう。

一方で、海外で再び金融危機が発生し、それが国債の信用不安に繋がる様な事態になれば、日本国債の金利上昇圧力も高まります。

財政崩壊は、まだ先の話ですが短期的な世界の危機にも注意を払う必要があるのです。


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