穀物生産が途絶える日

飼料用トウモロコシ
世界の人口は2050年に96億人に達すると予想されていますが、それに穀物不足が加わるのです。

それはつまり、現在、私たちが享受している、「穀物(=糖質)を食べつつ、穀物で育てた牛や豚を食べる」という、穀物生産を大前提とした食料生産・消費システムそのものが、いつか必ず破綻するということに他なりません。




この食料システムを根底で支えているのは、小麦やトウモロコシなどの穀物であり、穀物を栽培するのに淡水(=地下水)が絶対に必要十分な穀物生産が維持されることを前提に、発展してきたからです。

マリー・アントワネットなら、「穀物が食べられなかったらお肉を食べればいいのに」と言うでしょうが、マリー・アントワネットの頃の牛は牧草しか食べていなかったのですが、現代の牛はトウモロコシで育っているのです。

穀物生産が減少し始めた時、まず最初に破綻するのは、「家畜を穀物で育てて肉を食べる」というシステムでしょう。

家畜を育てて食肉とするためには、膨大な量の穀物(もちろんこれは、人間が食べられる食料でもあります)を消費するからです。

実際、世界で生産されている穀物の2分の1、トウモロコシの3分の2が、家畜用飼料として消費されていて、アメリカに限ってみれば、生産されるトウモロコシの約8割、オーツ麦の9割以上が、家畜用飼料なのです。

一方、牛肉1kgを生産するのに必要な穀物は、25kg(10kgという説もあります)、必要な水は2トンと言われています。

トウモロコシは、もともと人間が食べていた穀物ですから、家畜の牛と人間は、トウモロコシという食物に関しては競合関係にあります。

つまり、穀物を牛に食べさせて牛肉にするより、人間が直接食べたほうが効率がいいに決まっているわけで、これは豚肉でも鶏肉でも同様です。

このような理由で、アメリカ中西部での地下水が十分に採取できなくなった時点で、この地域のトウモロコシ生産は次第に縮小し、「トウモロコシで家畜を育てて、それを人間が食べる」という畜産業は破綻すると予測されます。

ところが、前述のような理由で穀物生産がさらに逼迫(ひっぱく)してくると、「牛でなく人間が食べる」トウモロコシすら収穫量が減少する日が必ずやってきます。

しかも、塩害による耕作地面積の減少があり、耕作地の新規拡大も ほぼ限界にきている以上、穀物争奪戦となるのは必至かもしれません。

つまり、穀物に依存しまくって発展してきた1万数千年の人類文明自体が危ういのです。


カテゴリー: 健康管理 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。