国家戦略特区法案と国家公務員制度改革関連法案を政府が閣議決定

国家戦略特区法案
政府は、世界一ビジネスがしやすい環境を作り国の内外から投資を呼び込もうと、地域を限って大胆な規制緩和などを行う「国家戦略特区」を創設する方針で、10月5日の閣議で創設に必要な法案を決定しました。




国家戦略特区を担当する新藤総務大臣は、閣議のあとの記者会見で「この法案は、日本経済再生のための『第3の矢』である成長戦略の重要な柱の1つだ。速やかに成立していただき、国家戦略特区の具体的な実現を図っていきたい」と述べました。

そのうえで新藤大臣は「特区に指定する地域では、その分野で世界三大プロジェクトの1つに数えられるくらいの規模の事業を実施することで、日本経済を刺激し世界にアピールするものにしたい」と述べました。

今の臨時国会で審議され、成立すれば、年明け以降に全国で3~5カ所の特区を指定します。

国家戦略特区選定の流れ

安倍晋三首相を議長とする「特区諮問会議」をつくり、どの地域を特区に指定して、どの分野の規制緩和を進めるかを話し合います。

諮問会議は首相のほか、官房長官や新たに任命する国家戦略特区担当相、民間識者ら最大10人の議員で構成します。

規制緩和策の詳細は諮問会議の下、特区ごとに設ける「国家戦略特区会議」で決定します。

特区担当相と、特区に指定された自治体の首長、民間事業者の3者が計画をつくり、諮問会議の議論を経て首相が認定します。

規制を所管する閣僚は諮問会議の常設メンバーではなく、必要に応じ出席します。

二つの組織とも厚生労働相や農林水産相などの「規制側」の関係大臣をメンバーから外し、規制緩和を進めやすくします。

国家戦略特区

高層マンションを建てやすくする容積率の拡大は、職住接近でグローバル企業に勤める外国人社員の生活環境を改善するためです。

国際会議を開くコンベンション施設を速やかに整備できるように事務手続きを簡素化したり、多言語の看板を掲げて外国人が暮らしやすくしたりする策も盛りました。

 
解雇など雇用ルールの明確化は、外国企業から分かりにくいとの声が出ていたことを踏まえました。

特区ごとに雇用労働センターを設置します。

雇用を巡る裁判例を分析・類型化したガイドラインに沿って労使契約の事前相談に乗り、紛争を未然に防ぎます。

現在5年の有期雇用の期間は10年に延長し、全国規模で実施する方針を盛り込みました。

国家戦略特区は農業の大規模化も促します。

農地の売買や賃貸借を許可する権限を、農家でつくる農業委員会から市町村長の監督下に移し、農地の効率利用を目指します。

企業が農業に参入するハードルを下げるため、農業生産法人で農作業に従事する役員数を「過半」から「1人以上」に緩めます。

 
国家戦略特区では病床規制を緩和し、高度な医療を提供する病院の新設や増床を可能にします。

公立学校の運営を民間に委託する「公設民営学校」を解禁し、グローバル人材を育てる先進的な教育を目指せるようにします。

国家戦略特区法案

一方、国家公務員制度改革関連法案では、各省庁の幹部人事を一元管理する内閣人事局を設置し、局長は、3人の官房副長官の中から、首相が指名します。

また、総務省や人事院が持つ人事評価や採用、給与ランク別に定員を定める「級別定数」の設定などの権限を内閣人事局に移管します。

これにより、審議官級以上の600人規模の人事を首相官邸主導で行うことになります。

ただ、人事院などの反発を考慮して、「人事院の意見を十分に尊重する」などとしています。

政府は、2014年4月の内閣人事局設置を目指し、今の国会で法案の成立を目指したい考えです。


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