良い金利上昇なのか悪い金利上昇なのか見極めが大事

長期金利
日本の借金は年々増えて、いまでは債務残高が約750兆円になっています。

このように借金が積みあがれば利払い費も増えてしまうように感じられますが、金利が下がっていていますので、1980年代の半ばから横ばいで推移し、1990年代後半から2000年代半ばにかけては減少しています。




日本がデフレで景気が悪かったので、借金だらけの国の国債でも売れ、金利が下がったのです。

デフレというのは継続的に物価が下がる経済現象です。

物の価値が下がっていくということは、逆にいうとお金の価値が上がることになります。

つまり、お金は使わずに持っておくのが、デフレ下では合理的な行動になるのです。

国債は満期になれば元本に利息まで付いて手元に返ってきます。

デフレ経済では、元本の価値が上がったうえに利息分も価値が上がりますので、国債は賢く、魅力的な投資先なのです。

本来、民間部門にお金がたくさん回ったほうが景気が良くなるのですが、日本ではデフレが長引いているせいで、お金が国債ばかりに集まりすぎて、投資や消費に回らず、より一層景気を低迷させることにもなってきたのです。

では、仮にアベノミクスが功を奏し、景気が良くなってデフレから脱却できたとしたらどうなるでしょうか?

景気が良くなるということは、民間にお金が回ることです。

それまで、どこにも儲かる投資先がないので国債に投資されていたお金が、株や外貨建て資産、または事業への投資に回るようになると、それだけ国債へ投資される分が減ります。

つまり、国債の人気が下がるので、金利は上昇します。

金利が上がると、国の利払い費が増えますが、それ以上に景気が良くなって税収が増えれば問題はありません。

この状態を「良い金利上昇」と呼んでいます。

一方、国の信用力や景気の先行きへの不安が高まって、国債自体の魅力が下がってしまって起きる金利の上昇を「悪い金利上昇」と呼んでいます。

ギリシャのような事態になると、金利が急激に跳ね上がり、利払い費が大幅に増加してしまうので、国民生活にも大きな影響が生じます。

金利が上昇すると、すぐに財政危機を危ぶむ声が上がりますが、それが本当に「悪い金利上昇」なのか見極める必要があります。


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