権威

広告主が医者に扮した人間を自社の代弁者としてコマーシャルで使った場合、たとえ出演者が「私は本当の医者ではありません。医者を演じているだけです」と言ったとしても、消費者は、白衣や首から下げた聴診器、病院のリアルなセットに強い印象を受けます。

食品医薬品局(FDA)が本当の医師が特定の薬品を薦めることを禁じていますので、利口な広告主たちは権威を象徴するものを組み合わせて広告を作ります。

そしてヒューリスティックな購買行動(事実やデータではなくイメージやシンボルに基づいてモノを買う)が存在するために、売上を伸ばすことができるのです。

製品のセールストークに信頼を加えるために あなたの業界で広く認められている権威を選ぶとすれば、それは誰でしょう。

あなたの製品分野のエキスパートでありながら企業に関係していない個人、言い換えれば あなたの製品を気に入ってくれている有名人を利用すれば、権威が持つ信頼性を得ることができます。

まず有名人に、あなたの製品についての短いコメントを書いてもらい、そのあと もっと長い批評を依頼します。

さらにビデオ撮影者を有名人のところに行かせて、製品について彼らが短く語るところを撮影します。

あるいは究極を目指して、有名人が製品を使いながら、そのメリットを生き生きと語るビデオを製作します。

「有名人が個人事業主の製品を推薦してくれるわけがない」と反論が出そうですが、そんなことはありません。

有名人は知名度で生きています(だからこそ有名人と呼ばれるのです)。

彼らは自分の名前とブランドを高める機会を積極的に探し求めています。

なぜなら自分の知名度が高まることを絶えず望んでいるからです。

中には自分の名前を何かを提供することの対価に多額の現金を求める人もいますが、他の人々はリーズナブルな金額で、あるいは自分にとって価値ある何らかのものを受け取ることで、それを引き受けてくれます。

最も簡単で最も安く済む方法は、彼らに直接手紙を書くことです(代理人を通じてしか連絡できない超有名人は別として)。

そしてあなたの製品と引き換えに簡単なコメントを引き受けてくれるよう、単刀直入に依頼するのです。

もちろん手紙の冒頭には彼らの仕事への称賛の言葉を綴ります。

次に、「私の商品の良さを判断してくれるのにふさわしい人は、膨大な専門知識を持つあなたをおいていません」と告げるのです。

もっと強力な手段を知りたいですか?

それなら個人的な贈り物として あなたの製品を送るといいです(わざわざ最初にコンタクトを取るなどということはしないで)。

それに、心のこもった次のようなメモを添えます。

「私たちの大好きな有名シェフ、○○様」。

そのあとは彼のウェブサイトかツイッターを利用して製品についてどう思ったかを尋ねます。

好意的な返事をもらえたなら、次のような返信を送ります。

「親切なコメントに心から感謝申し上げます。私たちが真に敬服する偉大なシェフからこう言っていただけるのは本当に光栄です。我が社のアイスクリームメーカーを気に入っていただき、大感激しております。あなたの親切なお言葉を我が社のマーケティング素材として利用させていただいてもよろしいでしょうか。改めてあなたの寛大さにお礼を申し上げます。ご返事をお待ちしております。敬具」

相手がとんでもなく嫌な人間でもない限り、大抵はそのコメントを使うことの許可を含めて好意的な返事が返ってきます(相手にとって返信が簡単であることが大事です)。