子育て
政府が6月下旬に閣議決定する「経済財政運営の基本方針(骨太の方針)」の原案が5月31日明らかになりました。

デフレ脱却と経済再生の次に乗り越えなければならない最大のハードルとして「人口減問題の克服」を位置付けました。

50年後も1億人の人口を保つため、抜本的な少子化対策を進め、人口減と低成長の悪循環を断ち切る必要があると強調しました。

政府が骨太の方針で人口減対策に本格的に取り組むのは初めてです。

原案では、人口減と高齢化の流れを変えるのは難しく、効果が出るのに時間もかかるため、2020年には急激な人口減の流れを変えなければならないと指摘し、抜本的な改革を進めるべきだ、と強調しました。

1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率は1.41(2012年)で、人口を維持するために必要な2.07を下回ります。

米国の1.93(2010年)やフランスの2.00(2011年)との差も大きくなっています。

骨太の方針では出生率の数値目標は示しませんが、政府内では早期に出生率を回復させなければならない、との意見では一致しています。

女性が育児をしやすい環境を整えるため、社会保障や税制など、あらゆる分野で制度を見直します。

具体的には、国の予算を出産や教育にこれまでよりも重点的に配分し、特に第3子以降の子どもを産み育てやすくします。

また、保育士の資格を持ちながら現在は職場を離れている人の復帰を促すことで、待機児童を減らすことも検討します。

長時間働くことが当然となっている今の働き方の見直しも進めます。

特に男性の働き方を見直し、育児や介護にかかわることができるような環境を整えます。

出産や育児に伴う女性の負担を減らすことで、低迷している出生率を高める狙いがあります。

甘利経済財政相は5月31日、札幌市内で記者団に対し、「子どもを産み育てるのか、女性が社会進出を選ぶのかは、二者択一ではない。無理なく両方を選択できる環境整備に取り組みたい」と述べました。

一方、企業のもうけ(所得)に対する税負担の割合である法人実効税率の引き下げを巡っては、与党との調整が続いていて、引き下げる時期や税率について、具体的な表現は盛り込んでいません。