I&Oファシリティーズが特定商取引法違反で一部業務停止(3カ月)

神薙(かんなぎ)
「高血圧がよくなる」などと高齢者にの嘘(うそ)の効果を説明し、しつこく健康食品を売りつけていた業者に対し消費者庁は6月10日、特定商取引法違反(不実告知など)で、電話勧誘や契約などの一部業務停止(3カ月)を命じました。




業者は仕入れ値の最大約70倍で販売していました。

高齢化や健康志向の高まりを背景に、利幅の大きな健康食品を巡るトラブルが後を絶ちません。

業務停止を命じられたのは東京都江東区の健康食品販売会社「I&Oファシリティーズ」です。

健康食品をめぐるトラブル

消費者庁によりますと、「I&Oファシリティーズ」は高齢者に電話をかけ、サプリメント「神薙(かんなぎ)」(120粒、税込み5万2500円)を「高血圧や糖尿病がよくなる」などと嘘をつき、断られてもしつこく勧誘し代金引換などで売っていました。

国民生活センターが把握する2012年7月~2014年5月の相談件数は166件ありました。

神薙はビール酵母や黒ウコンが原材料とされ、製造元からの仕入れ値は安い時で1本750円。

2013年4月までの1年間に、「I&Oファシリティーズ」の売り上げの9割近い約1億7700万円を売り上げていました。

国民生活センターによりますと、健康食品をめぐる相談件数は2011年度まで1万件台で推移していましたが、2012年度から急増し2013年度は4万6791件でした。

しつこい電話勧誘などに加え、勝手に商品を届け代金を請求する「送りつけ商法」も増えているといいます。

国民生活センターの担当者は「高齢化や健康志向が背景にある。多くの業者が似た手口で営業していた」、消費者庁は「業者には横のつながりがあるようだ」と語りました。

健康食品の中には効能効果が不確かなものも少なくありません。

「おなかの調子を整える」などとうたえる特定保健用食品(トクホ)は、科学的根拠に基づき国が認定します。

ハードルが高いため、多くの業者が認定を受けずに根拠不明な健康食品を販売しているのが現状です。

品質が低いものも目立ちます。

国立医薬品食品衛生研究所が2012年までの8年間に国内で流通した健康食品103製品を分析した結果、21%の22製品で表示された原材料が含まれていませんでした。

合田幸広薬品部長は「健康食品は販売業者に内容の分析が法的に義務付けられておらず、規格の基準も自主的なものしかない」と指摘します。

消費者庁は、企業の責任で健康効果をうたう新しい機能性表示制度を作る方針で、企業に表示の科学的根拠を立証させ、根拠が虚偽であれば罰則も科す見込みです。

ただ、届け出をしなければ制度の対象にならず、制度を無視する悪質業者は縛(しば)れません。

健康食品をめぐる消費者被害について、森雅子消費者相は6月10日の記者会見で「行政処分後も類似行為を繰り返したり、新しいやり方を考えたりということが続き、悩ましい。できることはしっかりと現行法を執行し、被害状況を把握・分析することだ」と述べました。


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