ギリシャ政府が実施した厳しい財政再建策

ギリシャのデモ
2010年4月23日、IMFなどに支援を要請したギリシャ政府は厳しい財政再建策を実施しました。

そのうちの1つが、付加価値税(日本の消費税に相当します)の引き上げで、19%だったものが23%に引き上げられました。




この引き上げにより、日本円にして国民1人あたり年間8万円ほど負担が増えました。

4人家族だと年間32万円の負担増です。

日本でも今後、消費税が段階的に引き上げられ、将来的には10%になることが予定されています。

日本の場合、消費税が5%から10%に引き上げられたときの負担は、4人家族でも13万円程度だといわれていますので、ギリシャ国民が背負う負担がいかに大きなものだったか、ご理解いただけるかと思います。

他にも、年金の給付水準も引き下げられましたし、労働者の4分の1を占める公務員の給料も2割削減されました。

歳出削減にはなりましたが、今度は新たな問題が生じました。

歳出削減のための大ナタを振るった結果、ギリシャ国民の猛反発を招き、国内各地で連日のようにストライキや抗議デモが行われるようになったのです。

政府の掲げる厳しい赤字削減策を簡単に受け入れることができないギリシャ国民は、石や火炎瓶を投げたり、銀行を襲撃したり、暴動が激化して、一時期は社会が混乱のきわみに陥ってしまったのです。

この間、国外に脱出できる人は国を捨てて海外へと出て行ってしまい、その結果、銀行の預金残高は1割も減ったといわれています。

もちろん経済も大混乱に陥り、失業する人が続出しました。

直近のギリシャの失業率は全体で約25%。

若者だけに限ると50%が失業しているといわれ、いまだ本格回復には至っていません。

ギリシャが引き金を引いた欧州債務危機の波はヨーロッパ全土に広がりました。

中でもダメージの大きかったアイルランドとポルトガルもギリシャ同様に、IMFやEUに対し支援要請を行い、そのための条件として同様の厳しい財政再建策に取り組むことになったのです。


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