がん保険は診断技術の進化で発生率が高まるため高い保険料が設定されている

癌の治療費
「自分が癌(がん)と診断された場合、治療や入院にどれくらいお金がかかるのか」を実際に癌を経験した人にアンケート調査したところ、「50万円程度」が37.5%、「100万円程度」が31.5%という結果でした。




また、カーディフ生命保険がホームページで公表している「2013年5月アンケート調査」では、平均126万円となっています。

入院や手術、抗がん剤、薬などの「直接費用」が86万円、家族の交通・宿泊費や健康食品などの「間接費用」が40万円という内訳です。

さらに興味深いデータがあります。

がん経験者が治療に伴う収入の減少なども踏まえて回答した「闘病中にあれば安心できた金額」は平均364万円。

いざかかったときにお金の不安から解放されたいと思うと、実際に必要な額より、かなり多めに備えようとしてしまう心理が表れています。

私は、これらの調査結果から「貯蓄などで100万円程度のお金をすぐ用意できる人なら、がん保険で一生涯のような長期の保障を買う必要はないのではないか」、「癌にかかる確率が低い世代であれば、せいぜい10年程度の定期タイプで十分ではないか」と思えてきました。

保険業界の方からは「がん保険に加入していれば、万一の際に100万円の自己資金を失わずに済むではないか」、「貯蓄を取り崩す不安が分からないのか」と言われそうです。

“自分で払えない額ではないけど、懐を痛めたくないから保険に入っておきたい”といった心理は行動経済学でいう「心の会計(メンタルアカウンティング)」でしょう。

いざというとき保険から支払われる100万円は得したように感じるのに対し、貯蓄から負担する100万円は降りかかってきた災難で、同じ金額でも心の痛みがまったく違うというわけです。

しかし保険というのは加入者が支払う保険料から、保険会社の人件費などを差し引いた残りのお金を保障対象となる人に分配する仕組みです。

加入してすぐに多額の保険金が支払われるようなケースを除けば、決して得する金融手段ではないことを忘れてはいけません。

特にがん保険は、診断技術の進化などで発生率が高まる可能性も考慮し保険料が高めに設定されています。

カーディフ生命の調査結果を見る限り、必ずしも高い保険料に見合う備えとは言い切れないはずです。

日本で40年ほどの歴史がある「がん保険」ですが、手数料などのコスト構造や保険金が支払われた実績(確率)など、消費者が費用対効果を判断できる情報は一向に開示が進まないのが実情です。

こうした点に目をつぶり、「お守り」感覚で多額の保険料を払い続けることが果たして賢い備え方なのか、冷静に自問してみる必要があるのではないでしょうか。


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