S&PがフランスをAAに格下げ。見通しは「ネガティブ」から「安定的」に変更

スタンダード&プアーズ
スタンダード&プアーズ(S&P)は11月8日、フランスの長期外貨建ておよび自国通貨建てソブリン格付けを「AA+」から「AA」に引き下げました。




短期ソブリン格付けは「A-1+」に据え置きました。

格付け見通しは「ネガティブ」から「安定的」に変更しました。

フランスは既に、格付け大手3社すべての最上級格付けを失っていました。

さらにもう1段階の格下げを実施したのはS&Pが初めてです。

 
今回の格下げは、フランス政府が現在行っている財政および税制改革、生産やサービス、労働市場の改革が、フランスの中期的成長見通しを実質的に高める可能性は薄いというS&Pの見方を反映しています。

引き続き高い失業率が、フランス政府の一段と大幅な財政緊縮や構造改革の推進を邪魔しています。

さらに、経済成長が弱まり、公的財政を強化する取り組みを阻害しています。

こうした理由から、格下げに至ったとS&Pは説明しました。

 
ただし、フランス政府が一般政府債務の抑制を約束しているため、2015年には国内総生産(GDP)比でピークをつけるとS&Pは予想しています。

また、今後2年間でフランスに対する格付け行動をとる可能性は3分の1に満たない見通しから、格付け判断は「安定的」としたと説明しています。

オランド大統領は、フランス国債の利回りは依然として低水準だと指摘し、自身が率いる政府は福祉モデルを脅かすことなく可能な限りの歳出削減を実施することが可能と主張しました。

現政権が進めている経済政策のみがフランスの信頼性を確実なものにできる、と世界銀行の会合で述べました。

市場の反応は限定的で、仏10年国債利回りは小幅な上昇にとどまっています。

対独連邦債利回りスプレッドは3ベーシスポイント(bp)拡大し、48.5bpです。

モスコビシ仏経済・財務相はS&Pの決定を受け、自国の国債が引き続き世界で最も安全で、最も流動性が高い資産の1つだ、との見解を発表し、フランスに対する「的外れな批判」だと反論した。

声明では「経済状況を改善し、財政を健全化し、競争力を取り戻すための大胆な改革をここ18カ月で実行してきた」と指摘しました。

そして国債の利回りはこれまでにないほど低水準で、その恩恵も受けていると付け加えました。


カテゴリー: 欧州経済 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。