中国の大気汚染で肺癌患者数が急増。喫煙と大気汚染は癌による死亡率が高くなる主因

北京の大気汚染
中国では近年、がん患者が急増しています。

全国がん登記中心の2012年中国がん登録年報によりますと、患者数は毎年約312万人ずつ増えています。




全国がん登記中心は2009年から中国全土で登録者情報を収集しています。

中でも肺がんの患者数が急増しています。

非営利団体「CEO Roundtable on Cancer」を設立したマーティン・マーフィー博士の推測では、世界全体の肺がん患者の約32%が中国在住です。

ここ10年間で胃がん、食道がん、頸部(けいぶ)がんの罹患率は下がったものの、肺がんの罹患率は上昇し続けています。

肺がんの原因は大気汚染なのでしょうか。

中国人の多くがこの問いの答えを知りたがっています。

中国の空は灰色に濁っていることが多く、現地の人たちは有害な微粒子状物質を吸い込まないよう、マスクを買い急いでいます。

世界保健機関(WHO)のプログラム、がん予防・管理の北京事務所のWang Ning副ディレクターは、腺がんのような特殊ながんの発症例が増えていると指摘します。

腺がんは異型細胞が導管構造を形成したり、大気汚染が原因で粘液産生性の腫瘍が発生したりする疾病です。

中国の多くの都市を悩ます慢性的なスモッグが原因か否かははっきりしませんが、マーフィー博士は、たばこと大気汚染とが組み合わさると問題が複雑になることは明確だと指摘し、「喫煙の習慣があって汚染された大気も吸い込んでいる場合にはがん発生のリスクが非常に高くなる、という強力な証拠がある」と説明しました。

WHOによりますと、大気汚染は呼吸器系の疾患や心臓疾患など、がん以外の病気も誘発するリスクがあります。

WHOは昨年、大気汚染物質を発がん性物質に認定しました。

中国では喫煙も主要な死因となっています。

米国がん協会(ACS)と世界肺財団(WLF)によると、現時点で中国の喫煙による年間死者数は120万人ですが、2030年までにはこれが350万人に増加する見込みです。

両組織は2005年の死者数を基準にして上記の数値を導き出しました。

中国は世界最大のたばこ生産国であり、消費国でもあります。

喫煙者数は3億人強と、世界の喫煙者人口の43%を占めます。

米国の俳優スティーブ・マックイーンはアスベストの吸引から中皮腫を発症しましたが、喫煙がこの病をさらに悪化させたように、たばこはしばしば疾病リスクを高めますので、喫煙と大気汚染はがんによる死亡率が高くなる主因と言えるでしょう。


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