中国地方政府の負債
7月18日、米国ミシガン州デトロイト市が連邦破産法第9条(チャプター・ナイン)の適用を申請し、財政破綻しました。

過去半世紀で人口が6割も減少し、税収が激減したことが財政破綻の外的要因です。

負債総額は180億ドル(約1兆8千億円)以上で自治体の破綻としては過去最大となります。

アラバマ州ジェファーソン郡の42億ドルが、これまでの最大でしたが、デトロイト市の負債総額は、その4倍以上になりました。

しかし、デトロイト市の負債額は中国地方政府の抱える負債の規模に比べれば、それほど大きなものではありません。

では、中国の地方政府の抱える債務はどれほどの規模なのでしょう。

今年、中国審計署が36の地級市に対し会計監査を行ったところ、負債額が3兆8500億元に上ることが明らかになりました。

ドルに換算すると、各都市の債務額は平均174億ドルで、デトロイトとほぼ同じです。

では、全国の地方政府が抱える債務は一体どれほどあるのでしょうか?

郎咸平(ろうかんへい)教授の資料によりますと、地方債務には銀行による貸付が40兆元、社会保険基金が18兆元、個人投資家の理財商品が7兆元、民間企業のBOT(建設、運営、譲渡)、BT(建設、譲渡)方式建設に対する貸付金が5兆元。

総額は70兆元に上り、中国の昨年GDP総額52兆元の1.35倍に相当します。

つまり、中国政府の負債がGDPに占める割合は135%。
これは西側主要先進国のほぼ2倍です。

国際基準で判断すると、中国の多くの地方政府や銀行システムはとっくに破産していると専門家は睨んでいます。

デトロイト市の負債は地方債で、主にウォール街が機関投資家に対し発行したもので、一般市民が損失をこうむることはありませんが、中国地方政府の負債は一般市民と密接に関係しています。

18兆元の社会保険基金は民衆の老後のための大切な基金で、7兆元の個人理財商品は中国一般家庭の貯蓄からきています。5兆元のBOT、BTは民間企業が何年も苦労し稼いだものです。

過去の例から考えると中国共産党は最終的に大量の紙幣を発行して、この危機を解決しようとするでしょう。

深刻なインフレをもたらし、最後は中国の国民一人ひとりに背負わせるという結果にならないことを祈ります。日本も「対岸の火事」と言い切ることもできませんから・・・。