ワンメッセージ・ワンアウトカムの原則

文章の中に込めるのは1つのメッセージ。

そのメッセージが相手に伝わり、心を動かすことで、1つの結果を得る。

これが、ワンメッセージ・ワンアウトカムの考え方です。

短いセンテンスで、説明しすぎない文章を書くコツでもあります。

ラブレターを例に言えば、「好きです」と伝える文章で少なくとも相手の心をドキッとさせることが狙うべきたった1つのゴールです。

同様にセールスレターであれば、「買ってください」という意味のワンメッセージによって、「欲しいなぁ、買おうかな」と思わせる。

プレスリリースであれば、「紹介してもらいたい」という思いを込めたリリース文によって、「これは面白そうだ。あの人にも教えてあげよう」と関心を抱かせる。

これらが、1つのゴールです。

何より大切なのは、文章を書く側が、読み手にどんなリアクションをしてほしいかについてイメージできていることです。

自分の気持ちを伝えたい!好きです!こんなに好きです!あのときから好きになりました!あなたのこんなところが大好きです!

と、こんな一方的で伝えたがりなラブレターを受け取ったらどうですか?

確かにワンメッセージにはなっていますが、これでは引かれてしまいますね。

では、この「!」連発のワンメッセージには、何が欠けているのでしょうか。

それは、文章を書くときに真っ先に考えなければいけない「相手にどう行動してほしいか」の中の「相手の姿」です。




伝えたいことを1つに絞ると人は動く

どんな人が読むのか。

読んだ人にどう行動してほしいのか。

つまり、ワンメッセージ・ワンアウトカムがきちんと効果を発揮するためには、「誰」が読むのかの確認と分析が欠かせません。

相手にとって読みやすくて分かりやすい「書きすぎない文章」にするため、書き出す前に、誰が読むのかな?と考え、材料を集めて文面を練ること。

これをやらずに書かれた文章は、緻密であろうと、正確であろうと、美しい言葉が散りばめられてあろうと、人の心を強く動かすことはありません。

上司に指示されたから書いたセールスレターや仕事上仕方なくマニュアルに従って書かれたプレスリリースが、人の心を打たないのは当たり前です。

なぜなら、その文章は誰でもない誰かに向けて書かれているから。

だから読まれないのです。

読み手が待っているのは、自分(わたし)に向けて書かれた文章です。

また、相手のことがしっかりとイメージできていれば、文章に使う言葉選びも変わってきます。

例えば、小学生に「国債」について説明するとしましょう。

前提となる知識のない相手に対して、くどくどと制度の歴史や仕組みを解説しても意味がありません。

そこで、伝え上手な人は「国債とは、国の借金のことです」と、書きすぎない文章で本質を示します。

厳密に言うと、これは正確な説明ではありません。

国債は買ったり、売ったりすることが出来ますし、借金なのに商品のように流通しています。

ただ、そんな違いを1つ1つ説明していったら、文章はとても長くなり、小学生はきっと途中で読むのをやめてしまい、「国債=何だかよく分からない」で終わってしまうことでしょう。

そこで、ワンメッセージ・ワンアウトカムです。

相手に一番伝えたい要素を取り出し、「国債は、国の借金のことです」と打ち出す。

これなら「国債=国の借金」というメッセージは伝わります。

そして、より深い興味を持った小学生には、詳しい説明をすることも出来ます。

このように相手が誰だか分かっていれば、理解してもらいやすいよう情報を加工することが出来るのです。

相手がイメージしやすい簡潔な言葉を使い、短い文章で伝えれば、直観的に理解してもらえます。

いつもいつも100%正確に伝える必要はなく、相手に合わせて情報の量を調整して書くことを心がけましょう。

結局、心を動かすエンジンは相手の中にしかなく、文章はそのスイッチを押すための道具に過ぎません。

そして、スイッチは指先ひとつで押せるように、文章もまた、短く、説明しすぎない簡潔なものでいいのです。

【ポイント】
あえて文章を短くすることで、読み手の想像力を借りる。
「伝わる文章」よりも「したくなる文章」を書こう。


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